「君、ほんとうに宇宙人なの？」
「もしそうだとしたら・・・恐いかい？」
「じゃ、君は悪者なの？」
「たぶん、君の方がぼくより少し悪い子だよ」
「どうして？」
「だって、君は地球人だからね」
「じゃ、本当に君は宇宙人なの？」
「驚かないでね。この宇宙は生命で満ちあふれているんだよ。何百万、何千万という星に人が住んでいるんだ・・・・・・たくさんの善良な人たちが住んでいるんだよ」

「都市形態っていうのはね、たくさんの欠点があるんだよ。その一つとして一点にあまりにも多くの人々が集中するために生じる精神の異常によって、人々にも、惑星にも影響を与えることなんだ」
「惑星にも？」
「惑星だってそれぞれ進化の異なった一つの生命体なんだよ。みな、依存していて相互関係にあるんだよ。地球の起こすことはそこに住んでいる人々に影響を与えるし、反対に人々のすることが地球に影響を与えるんだ」
「でもどうしてたくさんの人が一ヶ所に集中することが精神の異常をつくり出すの？」
「なぜなら人々は幸せじゃないからね。それを地球が知覚するんだよ。人々には、自然や空間が必要なんだ。花や木や庭が・・・・・・」

「ところで、アミ。ここはいったい、どこなの？」
「オフィル星だよ・・・・・・ここに住んでいる人たちは、地球に起源を持っているんだ・・・・・・」
「エッ!?」
「ペドゥリート、地球人には知らないことが、たくさん、たくさん、あるんだよ・・・・・・。今から数千年前のことだ。地球には現在とほぼ同じような文明が存在していた。でもその文明は、科学の水準が愛の水準を遥かに上回ってしまっていたんだ。しかも世界は分裂したままの状態だった。当然、起こるべきことが起こった・・・・・・」
「自滅してしまったの？」
「うん、完全にね・・・・・・その戦争の結果は散々なもので、ほとんどすべて最初からやり直さなければならなかった。君たちはその結果として、今日あるんだよ。つまり、あの時、生き延びた人たちの子孫なんだよ」
「とても信じられないよ。ぼくは歴史の本にあるように人類はゼロから、つまり、洞穴に住んでいた原始人から始まったのだと思っていたよ・・・・・・で、オフィルの人たちは、どうやってここへやって来たの？」
「われわれが連れて来たんだ。戦争が起こる少し前に、愛の度数が７００度かそれ以上あるよい種を有している人だけ選んで助けたんだ。助けるに値する人は、ほんのわずかだったよ。当時の地球人の平均は４５０度だったから、現在に比べて１００度も少なかった。だから、地球も進歩してきてはいるわけだ」
「もし今後、地球に同じような大災難が起こったとしたら、また、何人かの人を救出することになるの？」
「そのとおりだよ。７００度以上のすべての人をね。でも現在では以前よりも、ずっと多くなっている」
「アミ、ぼく、７００度ある？」
「そう質問してくると思っていたよ。ペドゥリート、でもね、それは前にも言ったように答えるわけにはいかないんだよ」
「じゃ、どうしたら７００度以上あるかどうか、知ることができるの？」
「それは簡単だよ。何の利害もなく、人のために尽くしている人はみな、７００度以上あるんだよ」

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